vSANにおける検証の実際
vSANの主な検証項目をご紹介します。もちろん、すべての項目を徹底して網羅する必要はありません。実際の業務要件にあわせて適宜実施してください。
主な検証項目と作業スケジュール
下記のような検証を実施することで、vSANを活用する上での“安心”を得ることができます。あわせて大まかな作業時間の目安も示しておきます。
カテゴリ | 項番 | 検証概要 | 時間(h) |
---|---|---|---|
作業準備 | 1 | 搬入 | – |
2 | 設置 | 1 | |
3 | 機器正常動作確認 | 1 | |
vSANの運用 | 4 | 構成、基本機能確認 | 1.5 |
vSANの管理 | 5 | メンテナンスモード | 0.5 |
6 | LED点灯 | 0.5 | |
7 | 健全性 | 0.5 | |
vSANの拡張 | 8 | vSANクラスタへホストの追加 | 1 |
9 | キャパシティデバイスの追加(HDD) | 0.5 | |
性能計測試験 | 10 | Health Check Plug−in Proactive Test | 0.5 |
11 | ディスク負荷テスト(IOmeter) | 1.5 | |
12 | 読み取り性能テスト(IOmeter) | 1.5 | |
HW冗長試験 | 13 | ホスト コントローラ冗長試験 | 1 |
14 | ネットワーク経路冗長試験 | 1 | |
HW障害試験 | 15 | ホスト障害 | 2 |
16 | ネットワーク障害 管理ネットワーク | 0.5 | |
17 | ネットワーク障害 vSANネットワーク | 1 | |
18 | ディスク障害(SSD) | 1 | |
19 | ディスク障害(HDD) | 1 | |
作業完了 | 20 | 機器片付け | 1 |
21 | 搬出 | 1 | |
合計 | 19.5 |
さらに踏み込んだPoCを実施
必要に応じて下記のようなPoCを実施しておくことで、さまざまな業務要件にあわせたvSANのより快適な運用を実現することができます。
項目 | 内容 | 検証観点 |
---|---|---|
基本機能 | vSAN機能 | ストレージポリシーの作成 |
仮想マシンの作成時のストレージポリシーの選択 | ||
ストレージポリシーの動的変更 | ||
許容する障害の数機能テスト | ||
強制プロビジョニング機能テスト | ||
フラッシュ読み取りキャッシュ機能テスト | ||
オブジェクトスペース機能テスト | ||
vSphere機能 | 仮想マシンの作成 | |
スナップショットの作成および削除 | ||
クローンの作成および削除 | ||
vMotionの実行 | ||
Storage vMotion(vSAN⇄他データストア)の実行 | ||
管理ツールとの連携 | vSAN Observer | |
RVC | ||
Health Check Plug−in | ||
vRealize Operations Manager | ||
運用管理 | vSANの監視 | クラスター |
仮想デバイス | ||
物理デバイス | ||
再同期/リバランス | ||
vCenter アラームでの障害検知 | ||
vSANの管理 | メンテナンスモード | |
LED点灯 | ||
Health Check Plug-in機能による健全性確認 | ||
拡張 | vSANの拡張 | vSANクラスタへホストの追加 |
ホストへディスクグループの追加 | ||
キャパシティデバイスの追加(HDD) | ||
性能 | 性能計測試験 | Health Check Plug−in Proactive Test |
ディスク負荷テスト | ||
読み取り性能テスト | ||
HW可用性 | HW冗長試験 | ホスト コントローラ冗長試験 |
ネットワーク経路冗長試験 | ||
HW障害試験 | ホスト障害 | |
ネットワーク障害 管理ネットワーク | ||
ネットワーク障害 VSANネットワーク | ||
ディスク障害(SSD) | ||
ディスク障害(HDD) |
検証例:仮想マシンの作成時のストレージポリシーの選択
仮想マシンごとに設定するサービスレベルやポリシーを選択し、指定したデータ保護レベルを満たしていることを確認します。
いかがでしょうか。実際の検証を通じて、vSANのシンプルな導入と利便性、活用メリットを実感していただければ幸いです。
本記事について詳しくは、次の資料をダウンロードもご覧ください。
エクセルシート「vSAN PoC項目一覧」ダウンロード
vSANをのPoC(概念実証)に必要な検証項目をまとめたエクセルシートです。「性能試験」、「POC概要」、「POC項目詳細」、「障害試験確認項目」など、実際のPoCでそのまま活用いただくことができます。