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VMware®

中堅・中小企業の仮想化からクラウドまでをナビゲートします。

大学におけるクラウド活用について (2/3)

2018/08/19

既存のノウハウを有効活用–ハイブリッドクラウド–

「ハイブリッドクラウド」という言葉の概念は多々ありますが、VMware では「オンプレミス環境とパブリッククラウドのどちらも vSphere で構築されている環境」のことを指します。これを発展させて、ストレージ仮想化(vSAN)やネットワーク仮想化(NSX)を利用してオンプレミス・パブリッククラウド双方をSDDC (Software Defined Data Center)化する事も可能です。これによって、大学が持つ全てのリソース上で仮想マシンをシームレスに動作させることが可能になります。

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また、ハイブリッドクラウド化を行うと以下のようなメリットを得られるようになります。

1つの Web コンソールで管理可能

ハイブリッドクラウド化をすると全ての仮想基盤をvCenter で管理することが可能になり、これによって一つのWebコンソールに全ての基盤の情報を集約できます。

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これによって、学内ポリシー上どうしても外に出せないシステムを抱えていても、オンプレミスとパブリッククラウドを一度に管理することが可能です。

仮想マシンの移行がスムーズ

vSphere で構築されたオンプレミス仮想基盤を運用している場合、ハイパーバイザの異なるパブリッククラウドへ現行のシステムを移行する場合は専用のマイグレーションツールを使用して「仮想マシンハードウェア(ゲスト OS をインストールするための仮想的なハードウェア)」を丸ごと変更する必要があるほか、場合によっては仮想マシン上で動作するアプリケーションの仕様そのものを変える必要があることもあります。

ハイブリッドクラウドでは、オンプレミス / パブリッククラウド双方が vSphere で動作しているため、仮想マシンハードウェアに変更を加える事なく移行することが可能です。
また、Hybrid Cloud Extension (HCX) というクラウド間連携ソリューションを使用する事でオンプレ⇄クラウド間の「L2 延伸」「WAN最適化」の設定を vSphere Web Client 上で行うことができるようになります。

これによって、vMotion や vSphere Replication といったおなじみの機能を使って仮想マシンのクラウドへの移行を行うことが可能です。
(もちろん、NSX を使用した L2 延伸が可能なクラウドもあります)

今まで通り vSphere の機能を活用

ハイブリッドクラウドではパブリッククラウド上でも vSphere の機能存分に活用できます。今までのように

  • DRSを有効化してホスト間で負荷分散
  • vSphere HAを使用した可用性の担保

などオンプレミスで使用していた運用をそのまま踏襲できます。また、vMotion も可能ですので、ホストのメンテナンスが必要な場合も仮想マシンを他のホストへvMotion で退避させ、システムとしては無停止でメンテナンスを行うクラウドベンダーも数多くあります。
さらに、オンプレミスからの移行の際も「仮想マシンの変換」や「システムの改修」は必要ありません。

ハイブリッドクラウドを使用できるクラウドベンダーは?

ハイブリッドクラウド環境を実現できるクラウドベンダーは日本だけでも複数社ありますが、メガクラウドにおいては、AWSのデータセンタ上で vSphere 環境を動作させるサービス「VMware Cloud on AWS (VMC on AWS)」を発表しております。 VMC on AWS はハイブリッドクラウドのメリットを活かせる他、S3 など他の AWS サービスへ高速なネットワークアクセスができる様になることが利点です。

https://cloud.vmware.com/vmc-aws

VMC on AWS の日本リージョンはまだ開設しておりませんが、2018年末の提供を予定しております。
VMC on AWS は、AWSのAvailability Zone上に設置されたホストに ESXiをインストールして使用できるようにした、VMware が提供する IaaS 形態のクラウドサービスです。IaaS形態のクラウドなので、いつでも欲しい時にホストが追加可能(初期のホストの払い出しにかかる時間は約2時間半!)となり、さらにAWS の各サービスと物理的・ネットワーク的に近い距離に ESXi ホストを置く事が可能になるため、既存で AWS のサービスを使用していれば、高速なネットワークを使用して VMC on AWS 上の仮想マシンと連携が可能です。
また、VMC on AWS では通常のサポートに加えてチャットでのサポートにも対応しているので、障害や不具合の発生時もVMwareのサポートチームと素早く連携できます。

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こうした VMware 製品を利用したクラウドはAWSのIBM の Bluemix や
https://www.ibm.com/cloud-computing/jp/ja/ibm-vmware.html
その他 VMware Cloud Provider Program に参加しているベンダーでも提供可能ですので、ぜひご確認ください。
https://cloud.vmware.com/providers

また、上記のハイブリッドクラウドとはアプローチが少し異なりますが、デスクトップ環境をクラウドで払い出す『DaaS』に関しても、VMware Horizon のノウハウを使用する事が可能です。代表例として Microsoft Azure 上に Horizon 環境をたてつける Horizon Cloud on Azure があります。もし、使用していない Microsoft Azure ライセンスがある場合はそのライセンスを利用してデスクトップ用仮想マシンを作成し、Azure 上に Horizon 環境を作成する事が可能です。

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ここまでは「パブリッククラウド側も VMware 製品によってSDDC 化する」ハイブリッドクラウドについてご紹介しましたが、VMware製品だけではなかなか提供できないサービス・機能をメガクラウドが提供している場合もあります。
ここからは、メガクラウドのサービスを利活用する際の課題を解決する『マルチクラウド』についてご紹介します。

異なるハイパーバイザの混在する環境 –マルチクラウド-

ハイブリッドクラウドはパブリッククラウドを SDDC 環境にする事で運用・管理を簡単化することができるものでした。一方でパブリッククラウドを利用および管理する動機として

  • 研究室や部署単位で AWS や Azure 上でインスタンスを動作させている
  • AIやサーバレスコンピューティング用途でメガクラウドを使用したい

など、メガクラウドをすでに使用している場合や、メガクラウド特有の機能を使用しようとしている場合はハイブリッドクラウドではない別のアプローチで管理性を向上する必要があります。
また、今後使用するシステムによっては仮想マシンではなくPaaSを使用して構築する方が安価であったり、学生や先生の意見を素早く反映できるシステムを構築できる可能性もあります。
VMware ではこうしたハイパーバイザや管理環境が異なる仮想基盤を複数持った状態を『マルチクラウド』と呼び、マルチクラウド向けの管理性向上 SaaS 型ソリューションを提供しております。

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