前回の記事では、クラウド時代における VMware のテクノロジーを効率良く学べる手段とそのステップをご紹介しました。
今回は、その学んだ内容を「形」にするVMware認定資格をご紹介します。認定資格となりますので、もちろん全世界共通の資格です。エンジニアスキルのアピール、組織におけるスキルの見える化等、様々な用途でご利用いただいています。それでは認定資格の体系についてみていきましょう。
学んだ内容を「形」にするVMware の資格体系
VMware ではトレーニング体系と同様、4つの柱に沿った認定資格を用意しております。最上段にあるデータセンターの仮想化Data Center Virtualization ( DCV )は、VMwareの仮想化技術のコア製品であるVMware vSphere®に関する資格となりますので、資格保有者数が最も多い人気のソリューションです。そのほか、クラウド管理と自動化 (CMA) 、ネットワークの仮想化 (NV)、デスクトップモビリティ(DTM)があります。

表1 VMware認定資格のロードマップ
各ソリューションには VCA – VCP – VCAP – VCIX – VCDXとスキルに応じて認定資格が用意されています。
まずエンジニアとして目指したいのが、VMware Certified Professional (VCP)です。VCPは世界でも多くのエンジニアが取得しており日本でも世界第3位の保有者を誇っています。特にVCP – DCVはクラウドエンジニアの登竜門的な認定資格となっており、クラウド系のエンジニアの方は持っておきたい資格の一つです。

各国のVCP保有者数 2015年12月時点
出典 VMware Education and Certification Blog
さらに上を目指す
表1の右から2番目の列にVMware Certified Implementation Expert ( VCIX )という認定資格がありますが、こちらはVersion 6から登場している認定資格です。各ソリューションのVCPを持ったエンジニアが、さらにVMware Certified Advanced Professional ( VCAP ) のVCAP- DesignとVCAP -Deployの2科目合格して得られる認定資格となり、上級エンジニア向けの認定資格となります。日本でもVCAP保持者はまだ少なく、持っていると技術のアピールになる認定資格です。ぜひVCP保持者の皆さま、VCAPや VCIXにチャレンジしてみてください。
表1の一番右にある VMware Certified Design Expert ( VCDX )は 最高峰にあたる認定資格です。英語で設計書( Application )の提出と面接 ( Defense ) がある試験となり、高度なスキルと経験が試されます。残念ながら日本におけるVCDX保持者はまだおりませんが、優秀なクラウドエンジニアが多くいる日本では、近い将来VCDX保持者も登場することでしょう。
初めてのVCP6 – DCV取得
それでは初めてVCPを取得される方向けに代表的なステップをご紹介します。
ここではデータセンタの仮想化 VCP6-DCVを例にしてご紹介します。
VCP6-DCV取得までのステップ
1コース受講 + 2科目試験合格
- ステップ1:コースの受講
まず、前提となるコース受講が必須です。経験や知識に応じて、どれか1コースをお選びください。主に下記のコースから選ばれる場合が多いです。- vSphere: Install , Configure , Manage [V6]
vSphereを学び始め、インストールから各機能を学びたい方向け - vSphere: Optimize and Scale [V6]
既にvSphereの運用や設計等経験しており、さらに仮想基盤の能力を引き出し実践的な知識を学びたい方向け - その他、前提条件を満たせるコースは多岐にありますので、こちらをご確認ください。
- vSphere: Install , Configure , Manage [V6]
- ステップ2:試験を受ける
- コースを受講したら、試験を受けます。試験は2科目あり、まず vSphere 6 Foundations Examを受験します。この試験は他のソリューションにおけるVCPでも必要になる共通一次試験のような位置付けです。こちらはオンラインの試験になりますので、ネットがつながる環境であればいつでもどこでも受験できます。
- Foundations Examをパスしたら、VCP6-DCVを受験します。こちらは試験センターで受験します。コース受講、上記2科目をパスするとVCP6-DCV取得となります。
※ vSphere 6 Foundations ExamもVCP6-DCVも日本語対応しております。
クラウドエンジニアとしてVMwareのテクノロジーは避けては通れない技術となります。業務で使われているスキルや学んだ内容を「形」にして、企業や組織としてのスキルのアピール、また個人としてスキルのアピールとしてもご活用ください。
次回は、認定資格の更新についてご紹介します。