導入事例

【HCI Powered by vSAN 導入事例】 成城大学 様

2019/11/27

学内の先端ITを支える基盤にVMware vSAN 6.7を採用
最新のハードウェアの性能を引き出しコストとパフォーマンスの最適化を実現

「VMware vSANの魅力は、バージョンアップの度に安定性が増し機能が追加されていくこと、そしてSoftware-Definedであることによる柔軟性の高さです。ソフトウェアの進化とともに、そのパフォーマンスをさらに引き出してくれるVMware vSANの将来性にも期待しています」

成城大学 メディアネットワークセンター 課長 五十嵐 一浩 氏
成城大学
メディアネットワークセンター
課長
五十嵐 一浩 氏

導入前の課題

  • ログ収集など負荷の大きい学内アプリケーションの改善
  • ストレージ基盤の安定性向上と最適化
  • ハイブリッド構成による機能・パフォーマンスの限界

導入効果

  • 最新のVMware vSANによる安定性とパフォーマンスの向上
  • 手組み構成の自由度を活かしハードウェアのコストとパフォーマンスの最適化を実現
  • NVMe+NANDのオールフラッシュ構成でアプリケーションのレスポンスを大幅改善

7000人の利用者を抱える学内ITシステムとその課題

1950年設立の成城大学は、「グローバル社会を生き抜く『独立独行』の人を育成する」ことをビジョンとして掲げ、学生の教育に取り組んでいます。その精神に基づき、成城大学メディアネットワークセンターが目指すのは、学生に「今のIT」を体験してもらうことです。具体的には、学内全館でのWi-Fi接続や自習室 やラウンジでのPC貸出、各所に置かれたオンデマンドプリンターなど、充実した環境を提供しています。また、各施設のインターネットインフラやメール・アプリケーションサーバーなど、学内のITインフラ全般の管理を担っています。学生・教職員に加え、学外の利用者なども含めると、約7,000人の利用者を抱えています。

それらのインフラを支える仮想化基盤として、成城大学は2014年からVMware vSANを採用しています。当初はハイブリッド構成で運用していましたが、ストレージ基盤の安定性向上や古いハードウェアによるパフォーマンスの改善が課題でした。具体的には、管理系アプリケーションのI/O負荷が高くなりレスポンスが遅延、夜中にバッチ処理を行うと大量のアラートが出力されることもありました。成城大学 メディアネットワークセンター課長 五十嵐 一浩 氏は次のように語ります。

「4年前の最新のハードウェアで構成したのですがハイブリッド構成のためパフォーマンスに限界がありました。また当初、vSANは発表されてすぐの製品のためナレッジが少なく、手探りで構築したので最適化も課題でした。一方、安定性については、vSANのバージョンが上がる度に向上、安定運用を実現することが出来ました。さらにオールフラッシュ構成も可能になったので、システムのリプレースのタイミングで、新しい仕様を検討し始めました」

vSANオールフラッシュ構成による次世代HCI

そこで成城大学が検討したのが、vSANの自由度の高さを生かした、オールフラッシュによるHCI(ハイパーコンバージド インフラ)でした。具体的には、高速ストレージをキャッシュとして用い、NAND型SSDと組み合わせることで、コストとパフォーマンスの両面で最適化されたインフラ構築を目指しました。さらにオールフラッシュであれば、イレージャーコーディングや重複排除も活用できるようになり、堅牢性や容量効率を高めることができます。

外部ストレージ構成や他社のソリューションも検討しましたが、高速ストレージの性能を引き出すにはホストのCPUリソースを多く消費したり、ネットワークなどに高額の投資が必要になることや自分でファームウェアのアップデートができないベンダーがあるなど、自由度の低さがネックになりました。その点、vSANはソフトウェアベースなので、運用コストを抑えつつ自由度の高い構成を取れる上にストレージ機能がvSphere に組み込まれたIn Kernel 型で稼働することによりホストのCPU、メモリリソースの消費が少ないことが、新システムでの採用の決め手になりました。

検討の際に五十嵐氏が重視したポイントは、シンプルで運用しやすく、レイテンシが低いシステムの実現でした。そこで五十嵐氏が着目したのが、NVMeと3D-XPoint技術による高速フラッシュストレージ「Intel® Optane」でした。五十嵐氏は次のように話します。

「実際の現場で問題になるのは、スペック上のIOPSの数値よりも、レイテンシによる体感上の重さです。しかし通常のNAND型SSDだけでは、耐久性の面で不安があります。Optaneを組み合わせることで、高寿命でランダムI/Oにも強く、低遅延なシステムを実現できます」

NVMeのメリットとして、五十嵐氏はいくつかのポイントを指摘しました。NVMeなら、他の規格と比較してプロトコルがシンプルなので、安定性やレイテンシが大幅に改善すること、他の構成と違いRAIDカード・HBA を必要としないため、IOで利用される帯域が PCIe 直結で超高速となります。

また、副次的メリットとして空いたRAIDカードを利用してハイパーバイザーのブート用領域に利用する事もできます。近年、ハイパーバイザーのブート用領域に利用される事の多い M.2 SSD や SATADOM SSD はRAID1で冗長化できないか、出来たとしても故障したドライブを交換するためにはホストをシャットダウンしてサーバー筐体を開ける必要がありました。

しかしRAIDカードを利用したブート領域であれば、サーバー筐体のフロントドライブベイからのホットスワップに対応しておりメンテナンス性が大きく向上するのもメリットの一つです。

「vSAN環境のブートドライブを抜くのに、いちいち筐体を開けないといけないのは面倒です。特にデータセンターに置いているマシンだと、電話してお願いするわけにも行かないですよね。自分でフロントから引き出して、ホットスワップできるように構成できるのも魅力的です」と五十嵐氏は付け加えます。

システムの可能性を広げるVMwareのエコシステム

これらの構想を実現するためには、認定ソリューション(Ready Node)による事前検証済みのハードウェアではなく、動作認定されたコンポーネントを組み合わせた手組み構成でハードウェアを選定する必要がありました。そこで成城大学はSIパートナーである株式会社トゥモロー・ネットと協力しながら、仕様選定・検証作業を進めました。次世代HCI環境の構築に向け、プロジェクトは2018年9月に開始、11月から本格的な検討に入りました。2019年4月には新システムが稼働し、9月には既存システムの移行が完了しました。五十嵐氏は当時の様子をこう振り返ります。

「トゥモロー・ネットが、手組み構成にも柔軟に対応、検証に協力いただいた点やパフォーマンスや容量などの私たちが本当に望む仕様を細かく調整していけたのは魅力的でした」

また、五十嵐氏が新システムを検討する上でトゥモロー・ネットと並んで重要な存在としてあげたのが、VMUG(VMware User Group)に代表されるコミュニティです。

「コミュニティでは、様々なVMware ユーザーと出会う機会があるので、積極的にVMUGなどの活動に参加するのが大事だと思います。様々な判断基準や価値観に触れることで、システム設計の視野が広がります。自分の会社の中だけだと、なかなかそういった機会が得られません。VMUGでは様々な立場からの話を聞けるので、他の人がやっていないことにチャレンジしてみようと思っています。自分の取り組みを発表すると、VMwareユーザーだけではなくベンダーや、パートナーも真剣に話を聞いてくれるので、すごく嬉しいですね」(五十嵐氏)

パフォーマンスや機能に加え、パートナーやコミュニティを巻き込んだ豊かなエコシステムの存在も、VMware製品の魅力の一つです。

さまざまなハードウェア構成に対応するVMware vSANの柔軟性

現在のシステムは、ワークロード用に6台、管理系に3台、合計9台のホストで構成され、90〜100台の仮想マシンが稼働しています。NVMe接続したOptaneは、ワークロード用クラスタのキャッシュとして用い、キャパシティや管理系クラスタにはNAND型SSDを用いています。

また各ホストには10GBASE-Tのネットワークポートを計6本搭載しています。仮想ネットワークはvDSで構成して、2本はストレージ用、2本はワークロード間の通信に使用しています。

残りの2ポートについては将来、VMware NSX-T Data Centerを実装することを想定して、トランスポートモード用に残しています。五十嵐氏はvSANの柔軟性について次のように話しています。

「vSANの面白さは手組みにあると思います。ちょっと秋葉原に行ってパーツを買いに行くような感覚です。システムの状況が分かれば、次に解決すべき課題が見えてきます。認定ソリューションの対応を待たずに、様々なハードウェアや構成を試せるのは、手組みの良さだと思います」

加えて五十嵐氏が指摘したのは、ソフトウェアアップデートの重要性です。「ハードに対するソフトウェアのメリットは、アップデートで改善していくことです。更新の度に安定性とパフォーマンスが改善していくのを実感しているので、新しいvSANがリリースされたら、すぐにアップデートするようにしています。それに同じライセンスを使うのであれば、アップデートせず、新しい機能を使わないのはもったいないです」と力説します。

VMware vSANとOptaneによる桁違いのレイテンシ改善

新システムに移行したことで、I/O処理のレイテンシはミリ秒単位からマイクロ秒単位まで改善しました。その結果、セキュリティやログ管理などのアプリケーションのレスポンスが大幅に改善され、バッチ処理時のアラートメールも1日数件に減るなど、劇的に負荷が軽減されました。

「顕著に分かるのは管理系アプリケーションの処理です。それらはデータベースを酷使するためメモリやvCPUの利用率やトレージのI/Oも高いので、検索をかけると待たされることがありました。システム更新後は、待たずにさらさらと結果が出力されるようになりました。エンドユーザーである学生から見れば実感は薄いと思いますが、管理者の間では効果を実感しています。業務の繁忙期や重たい仮想マシンを動かしたときのレスポンス劇的に改善しています。」と、五十嵐氏は新システム移行の効果を語っています。

今後について、成城大学では2020年に向けて無線LAN環境のリプレースを予定しています。あわせてBYODを推進していく計画もあり、PCに限らず、さまざまなデバイスによる接続を想定した基盤を整備していく方針です。

成城大学のITインフラは、最新のテクノロジーを取り入れながらさらに発展していきます。学生の学びの基盤を支えるべく、VMware vSANもまた、さらなる進化を続けていきます。

成城大学のvSANオールフラッシュ構成による次世代HCI

成城大学のvSANオールフラッシュ構成による次世代HCI


お客様情報

お客様名 成城大学
WEBサイト https://www.seijo.ac.jp/
概要 1950年に設立された成城大学は、4学部11学科から構成される人文社会科学系の総合大学です。「グローバル社会を生き抜く『独立独行』の人を育成する」ことをビジョンとして掲げ、学生の教育に取り組んでいます。
導入環境
  • VMware vSphere
  • HCI Powered by vSAN
販売パートナー 株式会社トゥモロー・ネット

※本文中に記載されている会社名及び商品名は、各社の商標または登録商標です。
※本記載内容は2019年10月現在のものです。

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