導入事例

【HCI Powered by vSAN導入事例】 日本製薬株式会社 様

2019/08/26

研究所や工場で運用してきたファイルサーバを2ノードvSANに移行してコスト削減と運用省力化を実現

「各拠点のユーザーから寄せられる新たなITサービスのリクエストに対して、2ノードvSAN上に柔軟に仮想マシンを立ち上げて対応するなど、課題解決の提案の幅が広がっています。その先では、オンプレミスとクラウドを橋渡しするITサービス、あるいはエッジコンピューティングのプラットフォームなどを展開する基盤としても、2ノードvSANの余力を活用できるのではないかと考えています」

日本製薬株式会社 経理部 情報システムグループ 課長代理 酒井 篤志 氏
日本製薬株式会社
経理部 情報システムグループ
課長代理
酒井 篤志 氏
日本製薬株式会社 経理部 情報システムグループ 朝倉 洋一 氏
日本製薬株式会社
経理部 情報システムグループ
朝倉 洋一 氏
アステック株式会社 ICTソリューションカンパニー ICTソリューション1部 ICTビジネス課 坂本 竜一 氏
アステック株式会社
ICTソリューションカンパニー
ICTソリューション1部
ICTビジネス課
坂本 竜一 氏

導入前の課題

  • 全拠点のシステム導入・管理・サポートの人的リソースの不足・運用負荷の増大
  • 研究所および工場で利用しているファイルサーバのリプレース時期の到来
  • Windows 10へのバージョンアップに伴いアップデートデータが大容量化、WSUSサーバ環境の強化が急務

導入効果

  • 共有ストレージを利用した仮想基盤と比べて初期コストを20~30%削減
  • NetApp社ONTAP Selectを2ノードvSAN上に構築、ファイルサーバの仮想化とデータの災害対策を実現
  • 1拠点あたり半日の導入作業で完了、全拠点導入にかかる作業工数を大幅に削減
  • 各拠点のvSAN環境を本社側から集中管理、システム担当の運用負荷軽減を実現

拠点内に仮想環境を作ってファイルサーバと拠点サーバを統合

日本製薬は、血漿分画製剤を中心に消化器領域薬や殺菌消毒剤など、ベーシックおよびニッチドラッグファーマの事業領域に特化した創薬メーカーです。従業員数は389名(2019年3月31日現在)、研究所(千葉県成田市)と2か所の工場(成田工場、大阪工場)を有するほか、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡に各地域の統括部および営業所を展開し、全国をカバーするビジネス体制で堅実な成長を続けています。

そんな日本製薬が、ITインフラに対して長年にわたり追求し続けているのが、耐障害性の優れた基盤による安定稼働の実現と運用の省力化です。同社 経理部 情報システムグループ 課長代理の酒井篤志氏は、「少人数のシステム担当者で、すべての拠点のシステム導入から管理、エンドユーザーのサポートまで対応しているため、ITインフラの運用効率化が欠かせないのです」と話します。

そうした中で推進してきたのがITインフラの仮想化統合であり、2003年にVMware vSphereを導入。以降、生産管理システムを含む主要な業務システムを順次、データセンターに構築した仮想環境へ移行・集約してきました。

ただ、どうしてもその流れから外れるシステムも存在します。研究所および2つの工場で利用しているファイルサーバもその1つです。WAN越しのアクセスでは回線の遅延や切断が懸念されるため、スタンドアロンの形で各拠点に構築していました。

しかし、これらのファイルサーバにもリプレース時期が迫ってきました。加えてWindows 10へのバージョンアップに伴いアップデート(機能・品質更新プログラム)のサイズが大容量化し、現行のWSUS(Windows Server Update Services)サーバの機能では運用要件を満たせないという問題にも直面していました。そこで日本製薬が打ち出したのが、これらのサーバを仮想環境に移行するという方針です。「ファイルサーバをリプレースするかたわら、新たなWindows Update 環境を別建てで用意するのは投資効率の観点からも得策とは言えません。ならば拠点内に仮想環境を作って2つのサーバを統合すべきという結論に至りました」と酒井氏は話します。

2ノードvSANならば20~30%の初期コスト削減が見込まれる

日本製薬が研究所および2つの工場で利用してきた既存のファイルサーバは、NetApp社のNASで運用されていました。これを仮想環境でリプレースするにあたり検討したのが、「投資を抑えるために、既存環境で利用してきたONTAP(NetAppの標準OS)を新環境でも利用したい」「各拠点のデータをデータセンター側のストレージへバックアップする際にもONTAPの機能を利用したい」という要件です。そこでVMware vSphereに対応した仮想アプライアンス版ONTAPであるONTAP Selectを導入することになりました。

ただ、そこで懸念されたのがストレージの問題です。「従来どおりNetAppの共有ストレージを導入するとなれば、想定の予算を大幅に超えてしまうおそれがありました」と酒井氏は話します。そこで2018年7月、日本製薬はこの課題を解決すべくRFP(提案依頼書)をベンダー数社に提示し、ソリューションを募りました。

これに対して、長年のSIパートナーであるアステック株式会社から示されたのが、2台のホストサーバで構成されたクラスタ上でVMware vSANを運用する、いわゆる「2ノード vSAN」の提案です。アステック ICTソリューションカンパニー ICTソリューション1部 ICTビジネス課の坂本竜一氏は、「同様に冗長化された2台のホストサーバおよび共有ストレージで仮想基盤を構築したケースと比べ、2ノードvSANは20~30%の初期コスト削減が見込まれ、お客様におすすめしました」と話します。

これならば問題なく当初予算の範囲内に収まります。こうして日本製薬は、アステックの提案を採用して2ノードvSANを選定しました。「VMware vSANそのものは以前から知っており、とても興味を持っていた技術です。2ノードvSANに関してはまだ実績が少ない点が気になりましたが、アステックの後方からヴイエムウェアもしっかり支援してくれるという話を聞き、心強く感じました。もともとVMware vSphereを使い続けてきた実績もあり、2ノードvSANも安心して導入することができました」と酒井氏は話します。

2ノードvSANの“余力”を生かすことで課題解決の提案の幅が広がる

3拠点への2ノードvSANの導入は、2018年12月に順次行われました。

VMware vSANの構成としては、アプライアンス、認定ソリューション(Ready Node)、カスタマイズ構成の3つの選択肢がありますが、今回はカスタマイズ構成が選ばれました。アプライアンスや認定ソリューションでは、若干オーバースペックとなってしまう可能性があったためです。「ヴイエムウェアの手厚い支援もあって、お客様の業務要件に最適な構成をカスタマイズで組み上げ、ご満足をいただけるスペックをよりリーズナブルなコストで提供することができました」と坂本氏は話します。

加えて大きな驚きもありました。「2ノードvSANの環境構築そのものは、思っていたよりはるかにスムーズでした」と坂本氏は振り返ります。そして、「ONTAP Selectの実装もまったく問題なく、1拠点あたり半日程度ですべての作業を完了することができました。」と強調します。

また、完成した2ノードvSANの引き渡しを受け、その後のファイルサーバの設定やデータ移行などの作業にあたった日本製薬 経理部 情報システムグループの朝倉洋一氏は、「本社やデータセンターと同じVMware vSphereのアーキテクチャが拠点に整ったことで、データ移行をはじめ、ほとんどの作業をリモートから実施することができました。これは今後のサポートを考えても非常に大きなメリットです」と評価します。

そして2ノードvSANに統合されたファイルサーバおよび拠点サーバは、予定どおり2019年1月末より本番運用を開始。現在にいたるまで、大きなトラブルを起こすことなく安定した稼働を続けています。もちろん、ユーザーからのクレームもありません。当初からイメージしていたとおりのサービス提供を実現することができました。
さらに朝倉氏は、2ノードvSANのリソースにまだ余裕があることにも言及。「各拠点から寄せられる新たなITサービスのリクエストに対して、2ノードvSAN上に柔軟に仮想マシンを立ち上げて対応するなど、課題解決の提案の幅が広がります」と話します。

酒井氏もこの意見に強く賛同しつつ、その先の展開として「今後は当社においてもクラウドの利用が進んでいくことが予想されます。そうした中でオンプレミスとクラウドを橋渡しするITサービス、あるいはエッジコンピューティングのプラットフォームなどを展開する基盤として、各拠点の2ノードvSANの余力を活用できるのではないかと考えています」という方針を示します。
将来的に日本製薬では、DR体制を強化するVMware Site Recovery Manageや、WAN回線を仮想的に統合するVMware SD-WAN by VeloCloudなどの導入も視野に入れており、本社およびデータセンターのVMware vSphere環境と3拠点の2ノードvSAN環境を、より有機的に連携させたITインフラの高度な活用を目指しています。

2 ノード vSAN を各拠点に展開することで「NASの冗長化」と「システムの集中管理」を実現
2 ノード vSAN を各拠点に展開することで「NASの冗長化」と「システムの集中管理」を実現

2 ノード vSAN を各拠点に展開することで「NASの冗長化」と「システムの集中管理」を実現


お客様情報

お客様名
日本製薬株式会社
WEBサイト
https://www.nihon-pharm.co.jp/
概要
創業1921年8月。「優れた医薬品並びに医薬関連製品の研究開発・製造・販売を通じて人々の健康増進に貢献する」ことを経営理念に掲げ、「血漿分画製剤」を中心に、「消化器領域薬」「殺菌消毒剤」などの事業領域に特化したユニークな企業(ベーシック&ニッチドラッグファーマ)として成長を続けている。
従業員数
389名(2019年3月31日現在)
導入環境
  • VMware vSphere
  • HCI Powered by vSAN (2ノードvSAN)
導入パートナー
アステック株式会社

※本文中に記載されている会社名及び商品名は、各社の商標または登録商標です。
※本記載内容は2019年6月現在のものです。

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