導入事例

【HCI Powered by vSAN導入事例】三井石油開発株式会社 様

2019/06/03

長期的なビジネスを支える新たな統合基盤を
VMware vSANで構築。運用負荷を大幅に軽減し、
IT部門のリソースを付加価値の高い業務へシフト

「vSANを選んだ理由は、サーバ、スイッチ、ストレージが一体となった筐体によって、ストレージのIOスピードに影響を受けず、さらにメンテナンス性が飛躍的に高まることにありました」

三井石油開発株式会社 業務部 情報システムユニット マネジャー 青栁 大樹氏
三井石油開発株式会社
経営企画部
情報システムユニット
ユニットジェネラルマネジャー
青栁 大樹氏

導入前の課題

  • ハードウェアの老朽化によるパフォーマンスの低下
  • ハードウェアの故障による運用負荷の増大
  • 3Tier環境を運用するIT部門のリソースの限界
  • エネルギービジネスの要請に応えるシステムの柔軟性と拡張性の確保

導入効果

  • オールフラッシュ構成によるシステムのパフォーマンス向上
  • 事業基盤全体の柔軟性と拡張性の向上
  • ハードウェア起因によるシステム障害の解消
  • インフラ管理の効率化による付加価値の高い業務への注力
  • ハードウェア削減によるTCOの削減

三井グループの一員として、石油・天然ガスの探鉱・開発・生産事業を手がける三井石油開発株式会社。同社では2013年以降、全社のシステムをVMwareの仮想化基盤に移行し、3Tier型で運用を続けてきました。ビジネスのニーズに柔軟に応える新たな統合基盤の必要性を感じていた同社は、ハードウェアの更新を機にVMware vSANベースのHCIを採用し、2018年8月より運用を開始。オールフラッシュ構成によるパフォーマンスの向上と同時に、サーバとストレージが一体となったHCIで運用負荷が軽減し、IT部門はより付加価値の高い業務にリソースをシフトできるようになっています。

3Tier型の仮想化基盤の運用負荷と柔軟性と拡張性の確保が課題に

「エネルギーの安定供給を通して社会に貢献する」を理念に石油・天然ガスの開発を手がける三井石油開発。主力であるタイランド湾に加えて、東南アジア、北米、中東、欧州などにも事業ポートフォリオを拡充しながら、近年は再生可能エネルギー事業にも注力しています。

同社のビジネスを支えるITインフラは、従来から国内外を含めて東京本社のIT部門が統括してきました。2013年にはVMware vSphereを導入し、社内の物理サーバのほとんどを外部のデータセンターに移行するなど、可用性の向上や運用の効率化に取り組んでいます。

しかし、3Tier型の仮想化基盤の導入から数年が経過する中で、ハードウェアの老朽化によるパフォーマンスの低下、故障の頻発といった新たな課題が顕在化します。従来の環境の課題について、経営企画部 情報システムユニット ユニットジェネラルマネジャーの青栁大樹氏は次のように振り返ります。

「3Tier型の仮想化基盤の運用においては本来、サーバ、スイッチ、ストレージそれぞれの技術者が必要ですが、リソースの限られた社内では十分な人材が確保できません。故障による障害も頻発し、運用の限界が見える中で、ITインフラの抜本的なシンプル化を図りたいと考えるようになりました」

加えて、システムの柔軟性と拡張性の確保も重要な課題でした。石油・天然ガスの探鉱・開発はロングタームのプロジェクトが多く、各国の事情で急に事業が進展したり、逆に短期間で撤退したりすることが往々にあります。こうした状況に対応するためにも、常にITリソースの柔軟性を確保し、利用効率を高めていくことがIT部門に求められていました。

ストレージのIOスピードに影響を受けず優れたメンテナンス性を備えたvSAN

これらの課題の解決方法について検討を重ねた三井石油開発は、複数の選択肢の中からVMwareのHCIソリューションであるVMware vSANの採用を決めました。選定の段階ではHCIにこだわらず、シンプル化、運用負荷の軽減、拡張性の確保の3つの要件を基準に、すべて選択肢を評価したといいます。

「サーバ、スイッチ、ストレージが一体となったHCIであれば、ストレージのIOスピードに影響を受けず、メンテナンス性も飛躍的に高まります。なかでもvSANはグローバルでの導入実績が豊富ですし、オールフラッシュモデルの価格が想定以上にリーズナブルだったことも決め手になりました」(青栁氏)

さらに、VMware vCenterを用いた運用管理が継続できること、アプリケーション仮想化のために導入しているVMware環境もあったことから、これらとの親和性も考慮したといいます。

新たな仮想化基盤の再構築プロジェクトは2018年4月にスタート。基幹系、業務系、情報系といったすべてのシステムを段階的に移行し、2018年8月には無本稼働を開始しています。

「このプロジェクトでは、安全性を考慮してサーバOSのアップグレードやシステムの改修は行わず、既存環境をそのまま移行する方針としました。実際の移行では影響の少ないシステムから順次移行し、大きなトラブルもなく計画通りのスケジュールで進めることができました」(青栁氏)

従来の運用負荷が解消し、社内のリソースを付加価値の高い業務へシフト

vSANをベースとした新たな仮想化基盤は、2UのvSANノードのサーバ4台で構成され、同社のビジネスで利用されるすべてのシステムが稼働しています。「現時点で事業部門の要請に応じた仮想マシンの増設などは発生していませんが、今後に向けてITリソースの柔軟性、拡張性を確保できたことは、サービスレベルの向上につながります」と青栁氏は手応えを語ります。

vSANは、運用面でも多くのメリットをもたらしています。パフォーマンスの向上によって、システムの再起動時間が短縮された結果、大量サーバのメンテナンス効率が向上し、作業計画が立てやすくなりました。従来の環境では、夜間のバックアップ処理中にエラーが多発し、終了時間も翌日までずれ込むことがありましたが、現在は予定した時間内で処理が終了するようになりました。

さらに、新たな仮想化基盤への移行を機にハードウェアレイヤー以下の運用を外部にアウトソーシングしたことで、同社ではOSレイヤー以上のミドルウェアやアプリケーションの運用に集中できるようになったといいます。

「専門知識を必要とするハードウェアの運用がなくなり、IT部門の心理的な負担は解消され、従来はできなかったIT部門内部の改善施策の実施やドキュメント類の更新など、より付加価値の高い業務にシフトすることができました」(青栁氏)

コスト面では、ストレージの専用マシンがなくなったことで、データセンターのラックの本数は2本から1本に集約され、TCOの削減にも大きな期待が寄せられています。こうした効果により、ラック統合にかかったコスト回収は約1.5年を見込んでいます。

パブリッククラウドの利用も視野にvSAN環境のより高度な活用を検討

今後の継続課題として挙げられるのは、オンプレミスで利用している3次元モデリング用のワークステーションの仮想化と、Horizonで実装しているアプリケーション仮想化のアクセシビリティ向上による、働き方の柔軟性向上への寄与です。

「全社的なテーマである働き方改革の実現に向けて、さらなる業務効率化やその有効な手段となりうる在宅勤務の導入といった活動を推進していきたいと考えています。ワークステーションやアプリケーションの仮想化により、物理的なワークプレイスという制約からの解放を実現することで働き方の柔軟性を向上させていくことが今後の課題です」と青栁氏は語ります。

三井石油開発では、将来的にはパブリッククラウドの利用も視野に入れており、今後もオンプレミスの仮想化環境とクラウドサービスを適材適所で利用しながら、エネルギーを安定的かつ効率的に供給するという自社のビジネスミッションの達成に向けて、さらなる貢献を果たしていく考えです。

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お客様情報

お客様名
三井石油開発株式会社
WEBサイト
https://www.moeco.com
概要
1969年7月に三井グループ17社によって設立。以来、石油・天然ガスその他エネルギー資源の調査・探鉱・開発に取り組んでいる。海外はバンコク(タイ)、ジャカルタ(インドネシア)、ハノイ(ベトナム)の3箇所にオフィスを設置し、これらを主要拠点として多くの事業を手がける。その他、北米、南米、中東、欧州、日本でも石油・天然ガスの開発事業を展開中。売上高は連結で1,252億6,300万円(2018年3月期)、従業員数は160名(2018年3月31日現在)。
導入環境
  • VMware vSphere
  • HCI Powered by VMware vSAN

※本文中に記載されている会社名及び商品名は、各社の商標または登録商標です。
※本記載内容は2019年2月現在のものです。

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