導入事例

【VMware vSAN、VMware Horizon 導入事例】 一般財団法人 京都予防医学センター 様

2019/12/23

拡張の限界を迎えた仮想基盤をHCI Powered by vSANで刷新
仮想デスクトップにはVMware Horizonを採用し、健康診断から外来診療まで広範な医療業務に対応

「HCI Powered by vSANなら、VMware vSphereで構築された仮想基盤の運用ノウハウをそのまま継承できます。また、各仮想マシンの移行についても、基本的にエクスポート/インポートするだけの最小限の工数で対応できることがHCI Powered by vSAN を導入する決め手となりました。VDI環境についても同じVMware vSphereをハイパーバイザーとするVMware Horizonを採用しています。」

一般財団法人 京都予防医学センター システム開発課 課長 鈴木 和貴 氏
一般財団法人 京都予防医学センター
システム開発課
課長
鈴木 和貴 氏
一般財団法人 京都予防医学センター システム開発課 係長 津田 良輔 氏
一般財団法人 京都予防医学センター
システム開発課
係長
津田 良輔 氏

導入前の課題

  • ブレードサーバで仮想環境を構築していたがシャーシには空きがなく、さらなるブレード追加による拡張が不可能
  • 職員の増員に伴いVDIユーザーが増加したことでI/O遅延が発生
  • 院内の医療系と情報系(インターネット系)をネットワーク分離してセキュリティを高めたがユーザーの利便性は低下

導入効果

  • HCIを導入することでスモールスタートが可能な柔軟な拡張性を確保
  • HCIにVDIを統合することで増加したユーザーに必要なリソースを割り当ててレスポンスを向上
  • VDIの画面上に公開アプリケーションのブラウザにアクセスできる仕組みを実装し、セキィリティとユーザーの利便性を両立

健康診断から外来診療の広範な業務を支えるITシステムを仮想化

生活習慣病、がん、結核などの疾患の多くは、予防や早期発見が重視されています。京都予防医学センターは、そうした健診を通じて人々の健康増進に寄与すべく、京都府内全域を対象とした地域住民健診、職域健診、学校健診などの各種健康診断をはじめ人間ドッグや外来診療を長年にわたり行ってきました。2015年に竣工した同センターの本館には最新の画像診断装置のほか人間ドック専用フロアも設けられ、病気の予防と早期発見から早期治療までサポートしています。

そして、この事業を運営していくためには、健康診断やオーダリング、医事会計、PACS(医療用画像管理システム)、バックオフィスの人事・給与、総務など、広範な医療業務を支えるITシステムが不可欠です。

同センター システム開発課 課長の鈴木 和貴氏は、「2014年にVMware vSphereをベースとした仮想基盤を導入し、多数の物理サーバに分散していた各システムを集約・統合することで、ITリソースの効率的な利用とシステムの安定稼働を実現しました。また、医師や職員が利用するパソコンについては、別途VDI(仮想デスクトップ)環境を導入し、運用負荷軽減とセキュリティ向上を図っています」と話します。

ブレードサーバで構築した仮想基盤の拡張性に限界

ところが導入から4年が過ぎた2018年頃から、この仮想基盤に課題が生じてきました。同センターは、健診や画像診断などの業務のデジタル化に伴って増えていくシステムに対応するため、ブレードサーバと共有ストレージで仮想基盤を構築していたのですが、その拡張が限界に達してしまったのです。

「仮想基盤に集約・統合するシステムの増加にあわせてブレードを追加し、リソースを拡張してきた結果、予想以上に早いペースでシャーシ(エンクロージャー)の空スロットがすべて埋まってしまいました。新たにブレードを追加するためにはシャーシとあわせて購入する必要があり、多額のコストがかかります」(鈴木氏)

この影響は、他社ソリューションで導入していたVDIにも及んでいました。VDIを導入した当初のユーザー数は140程度だったのですが、働き方改革が叫ばれる中で同センターは一人ひとりの業務負担を軽減するために職員の数を増やしており、必然的にVDIのユーザー数も増加しています。しかし、先に述べたようなブレードサーバの拡張限界によって、増加したVDIに対して十分なリソースを回すことができないのです。

「結果、始業時などVDIの利用が集中する時間帯にI/O遅延が発生し、ユーザーからクレームが寄せられることもありました。また、セキュリティ対策のほか、操作ミスでファイルを消してしまったといった事態に対処するために、各VDI上で行われたユーザーの操作ログをすべて取得しているのですが、これによってもI/Oの並走が増え、パフォーマンスがさらに低下してしまうという問題に直面していました」(鈴木氏)

加えてこのVDIは、インターネット接続に関する課題も抱えていました。厚生労働省により策定された「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」では、院内の医療系と情報系(インターネット系)でネットワークを分離することが示されています。この要件に対応するため、VDIからの利用は院内のクローズドな医療系システムのみに限定していたのです。

「インターネット接続する場合、VDIとは別にRDSH(リモートデスクトップセッションホスト)方式の公開アプリケーションとして提供しているブラウザに再度ログインし直す必要があります。常に面倒な切り替え操作を強いられるほか、そもそもブラウザにログインできるユーザーも限られており、職員の不満が高まっていました」(鈴木氏)

HCI Powered by vSAN を用いて仮想基盤とVMware Horizon によるVDI環境を構築

上記の課題を解決すべく、同センターは次期仮想基盤を検討するにあたり、ブレードサーバよりも拡張性に優れ、なおかつ最小限の構成からスモールスタートが可能なHCI(ハイパーコンバージドインフラ)に注目し、HCI Powered by vSANを導入しました。

「HCI Powered by vSANなら、VMware vSphereで構築された仮想基盤の運用ノウハウをそのまま継承できます。また、各仮想マシンの移行についても、基本的にエクスポート/インポートするだけの最小限の工数で対応できることがHCI Powered by vSAN を導入する決め手となりました。」(鈴木氏)

こうして構築されたのが、ラックマウント型サーバ5台で構成されたHCI Powered by vSANと、主にPACS系の医療画像データを保存するNASストレージを組み合わせた仮想基盤です。各サーバにSSDを搭載すると共に、ノード間を10G Ethernetで結ぶことで従来の仮想基盤でボトルネックとなっていたI/O性能を大幅に強化しています。

また、これを機にVDI環境についてもHCI Powered by vSAN に移行することになり、6台のサーバで構成すると共に、新たなVDIのソリューションとしてVMware Horizonを採用しました。

「先に述べたユーザーの増加や操作ログ取得に伴うI/O問題を解決するほか、今後クライアントOSをWindows 10にアップグレードを進めていく際に、既存のVDIで予想される多くのトラブルへの対応やパッチ適用などの手間をできるだけ避けたいという思いによるものです。パートナーのSIベンダーから機能性や運用性の観点からVMware Horizonが優れているという提案を受けたことに加え、インフラのサポート窓口がヴイエムウェアに一本化されるメリットも重視しました」(鈴木氏)

なお、仮想デスクトップを利用するユーザーを業務単位でグループ(プール)に分け、管理の効率化を図っています。また、定期的にログインするユーザーはログアウト後もシャットダウンしない、使用頻度が少ないユーザーはその都度電源ON/OFFするというように運用を最適化することでも、アクセス集中によるI/O遅延の発生を防いでいます。

ネットワーク分離の課題に対しては、VDIから離れることなく同じ画面上で公開アプリケーションのブラウザにアクセスできる仕組みを実装。ガイドラインに示されたセキュリティを担保しつつ、ユーザーの利便性を大幅に向上しました。

「こうした工夫を凝らしながら、さしあたり250ユーザーまで対応することが可能なリソースをVDI環境に割り当てて準備しています」(鈴木氏)

ユーザーはまったく違和感をもつことなく新VDIを利用

新しい仮想化基盤と仮想デスクトップ基盤は2019年8月より稼働を開始し、まだ日は浅いものの、すっかり組織全体に定着しています。

「特にVDIに関して、何か問題があれば通常はすぐにクレームが寄せられるのですが、まったくの“無風”状態です。これは私たちシステム担当にとって最高の評価です。移行を経てもユーザーはまったく違和感をもつことなく業務にあたっているようです」(鈴木氏)

さらに、システム運用管理も大きく改善されました。同センター システム開発課 係長の津田 良輔氏は、「以前のVDIでは新規ユーザーのデスクトップ環境を立ち上げる際にサーバ室で作業する必要がありましたが、VMware Horizonに移行した現在は自席からリモートで作業できるようになりました。HCIそのものも非常に安定して稼働しており、私たちの作業負担や工数は確実に削減されています」と話します。

同センターはこうしたHCIの効果をしっかり検証しつつ、新しい健診・医療診断の機器が導入された際の迅速なシステム構築や、巡回健診をはじめ院外でのIT活用のあり方をなど検討しています。今後に向けて、HCIのさらなる活用のブラッシュアップと拡張を進めていく計画です。

拡張の限界を迎えた仮想基盤をHCI Powered by vSANで刷新


お客様情報

お客様名 一般財団法人 京都予防医学センター
WEBサイト https://www.kyotoyobouigaku.or.jp/
概要 1940年の創設以来75年間にわたり、時代の変化を先取りしつつ、健診を通して結核予防、がん予防、生活習慣病予防など京都府民の健康増進に寄与することを使命とする。京都府内全域を対象とした地域住民健診、職域健診、学校健診などの各種健康診断をはじめ、人間ドック、一般外来診療により各種疾病の予防・早期発見から健康の保持・増進までサポートしている。
従業員数 約200名
導入環境
  • VMware vSAN
  • VMware Horizon

※本文中に記載されている会社名及び商品名は、各社の商標または登録商標です。
※本記載内容は2019年10月現在のものです。

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