導入事例

【導入事例】 株式会社アイティーシェルパ 様

2019/02/21

動画配信など高度なI/O性能が求められる
サービス基盤をVMware vSANのHCIに移行し
コストの最適化とサービススピードの向上を実現

「技術で先行するvSANは、HCIのベーステクノロジとして一日の長があり、VMwareに多くのナレッジが蓄積されていることが採用の決め手になりました。さらに、オールフラッシュでvSAN HCI基盤を構築したことで大容量・ハイパフォーマンスが実現し、Erasure CodingによるRAID6で高度な冗長性と容量効率性の両立が実現できました」

株式会社アイティーシェルパ インフラサービス部 部長 曽根崎 直人 氏
株式会社アイティーシェルパ
インフラサービス部
部長
曽根崎 直人 氏
株式会社アイティーシェルパ インフラサービス部 江崎 英幸 氏
株式会社アイティーシェルパ
インフラサービス部
江崎 英幸 氏
株式会社アイティーシェルパ インフラサービス部 クネジェヴィッチ トミスラフ 氏
株式会社アイティーシェルパ
インフラサービス部
クネジェヴィッチ トミスラフ 氏
株式会社アイティーシェルパ インフラサービス部 平塚 大地 氏
株式会社アイティーシェルパ
インフラサービス部
平塚 大地 氏

導入前の課題

  • 動画配信サービスに対応した高性能サーバの調達
  • 動画ファイルを保存するための大容量ディスクの確保
  • 開発を効率化するためのインフラ環境の整備

導入効果

  • オールフラッシュ構成によるパフォーマンスの強化
  • Erasure Coding(RAID6)によるより強固なデータ冗長性の実現
  • 従来のクラウドサービスと比べて、インフラコストを大幅に削減
  • サービスの提供環境や開発環境の柔軟性、自由度の向上
  • スピード感のある提案による顧客満足度の向上

動画サービスの開発依頼が急増しクラウド基盤のコストが限界に

Webシステムの開発会社として、2000年に設立したアイティーシェルパ。以来、順調に事業を拡大してきた同社は現在、動画配信システムの開発や通信販売会社向けECサイトの構築を主力としたビジネスを展開しています。

これらのサービス提供基盤や開発基盤は、設立当初からデータセンターのハウジングサービスを利用して物理サーバで運用されてきました。特に動画配信は高度なI/O性能が求められるため、必要に応じて高性能サーバを調達し、300~400台もの規模に達していたといいます。

その後、2010年頃からスマートフォン向けの動画サービスの開発依頼が増加したことを受けて、サーバの増設が容易なクラウドサービスに移行。しかし、クラウド化によってサーバの調達時間は短縮し、運用の柔軟性も向上した一方で、新たな課題も顕在化しました。インフラサービス部 部長の曽根崎直人氏は次のように語ります。

「サーバはわずか半年で20台、30台といったペースで増加し、膨大なコストが発生するようになりました。またサービスを利用する中で、クラウドサービスのベストエフォートではパフォーマンスに限界があることもわかってきました」

そこで、同社が新たに検討を開始したのが、自社のオンプレミス環境上で、クラウドライクな運用を実現するHCI環境の導入でした。曽根崎氏は「仮想化環境は過去に利用した経験がありましたが、この時は共有ストレージを利用した一般的な構成は頭になく、拡張性、利便性、迅速性に優れたHCIに着目しました」と振り返ります。

オールフラッシュでvSANを構成し大容量のストレージを確保

複数のHCIソリューションを検討した中から、アイティーシェルパが採用を決定したのがVMware vSANをベースとしたHCIでした。vSANを用いたHCIの構築は2016年夏に着手し、2017年1月には第1世代(G1)のHCIが本稼働を開始します。

G1はキャッシュディスクにNVMe SSD、キャパシティディスクにSAS HDDを採用した10ノードのハイブリッド構成としました。vSANとvSphereのバージョンはそれぞれvSAN 6.5を採用し、メモリーは合計5,120GB、ストレージ容量は実効値87.33TBと当時の最高スペックで構成し、冗長構成はRAID1の運用としました。
ところが、実際に運用を開始してみるとディスクの消費ペースが想定以上に速く、わずか1年で枯渇することになりました。そこで2018年1月からは同じくvSANを用いた第2世代(G2)のHCIの導入を検討。G2は、キャッシュディスクとキャパシティディスクの両方にSSDを採用したオールフラッシュで構成することにしました。

この構成について、インフラサービス部の江崎英幸氏は「オールフラッシュを選定した理由は、ディスク容量を多く確保できることと、ハイブリッド構成を上回るパフォーマンスへの期待、さらにErasure CodingによってRAID6の高度な冗長性と容量効率の両立を実現することにありました」と話します。最終的にG2のHCIは6ノードで構成し、メモリーは合計3,072GB、ストレージ容量は実効値209.59TBと、G1よりノード数を抑えながらもストレージ容量は2.4倍に増強されています。

「サイジングは予算の範囲内で最大限とし、ストレージは当面の間は十分なだけの容量を確保しました。さらに高い性能を必要としない開発環境用にはNASを別途用意して、コストの最適化を図っています」(曽根崎氏)

2つ世代のHCI環境をvCenterで効率的に管理

G2のHCIは2018年10月から運用を開始したばかりで、現在は既存の物理サーバやクラウドサービス、G1のHCI環境上で稼働しているサービスなどをG2に移行している段階です。

G2の本稼働後に実施したベンチマークテストでは、書き込み、読み出しのI/O性能を1カ月かけて徹底的に確認しました。この評価結果について、江崎氏は次のように説明します。

「書き込みでは、G2のRAID1構成が最も高い結果となりました。2番目がG2のErasure Coding構成で、G1のRAID1構成とほぼ同等でした。読み出しでもG2のRAID1構成がG1のRAID1構成と比べて圧倒的にパフォーマンスが高く、G2のErasure Coding構成はG1のRAID1よりやや劣るという結果となりました。とはいえ、G2のErasure Coding構成は障害時でもパフォーマンスが落ちないため、運用時での効果が期待できます」

現在はG1とG2を並行運用し、HCI上で稼働している仮想マシン(VM)の数はG1とG2合わせて約300台に達しています。インフラサービス部の平塚大地氏は「VMの数は開発担当者の要望に応じて現在も増え続けていますが、事前に用意した10種類のテンプレートをベースに、1VMあたり最短で30分、ミドルウェアの設定やサーバインストールも合わせても数時間で提供できます」と語ります。

G1とG2のHCI環境は、標準管理ツールのVMware vCenterで一元的に運用ができるため、G1とG2の並行稼働でも管理負荷がかかりません。インフラサービス部のクネジェヴィッチ トミスラフ氏は「使い慣れたvCenterで2つのvSANを意識することなく運用ができ、G1からG2への環境移行もStorage vMotionを使って簡単に実行できます」と話しています。

vSANの導入はインフラ運用だけでなく、アイティーシェルパの経営面でも効果をもたらしています。曽根崎氏は「サービスの制約によって取引先が求めるスペックを満たせないこともあるクラウドサービスに比べて、オンプレミスで構築したHCI環境はディスク容量やI/O性能を調整しながら、安価な価格で取引先の要求に見合ったサービスが提供することができ、満足度の向上にもつながっています。短時間で環境が構築できるので、開発時もトライ&エラーがしやすく、提案スピードは従来比で約3割は向上しています」と手応えを語ります。

vSANのノードをスケールアウトしながらIoTやAIのシステム開発を拡大

アイティーシェルパでは、今後も2つの世代のHCI環境の並行運用を続けながら、必要に応じてvSANノードをスケールアウトしていく考えです。さらに新たな事業として強化を進めているIoTビジネスやAIを用いたRPA、ECサイトでのレコメンド機能、動画コミュニケーションなどにもvSANベースのHCIを活用していく計画です。

vSANベースのHCIによって自由度の高いサービス提供基盤と開発基盤を手に入れたアイティーシェルパは、今後も自社ならではの強みを生かしたビジネスで成長を続けていきます。

図:アイティーシェルパが並行運用するvSANを使った2つのHCI

図:アイティーシェルパが並行運用するvSANを使った2つのHCI


お客様情報

お客様名
株式会社アイティーシェルパ
WEBサイト
https://itsherpa.com/
概要
2000年に福岡市で設立。Webシステムやモバイルアプリケーションの開発、法人向けの動画配信システムやコンテンツの開発、ネット通販、電話・FAXのインバウンド・アウトバウンドに対応したEC通販システムの開発、IoTデバイスの開発を手がけるほか、SaaS型パブリッククラウドサービス「シェルパクラウドサービス」を提供。2017年の売上高は6億1,000万円、従業員数は62名。
導入環境
  • VMware vSAN
  • VMware vSphere
  • VMware vCenter

※上記は過去にVMware が制作したお客様導入事例の内容を元に作成しております。製品名・お客様の情報等は当時の内容です。

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