IT価値創造塾

VMware®

中堅・中小企業の仮想化からクラウドまでをナビゲートします。

【vSAN導入事例】学校法人 国際基督教大学 様

2017/12/25

VMware vSANのHCI環境を構築し、ストレージの運用負荷を大幅に軽減
事業計画に合わせた柔軟な拡張性も確保

「インフラ運用に関わる業務を最小限に抑えて、ITセンターのスタッフのリソースを大学の未来を作る付加価値の高い業務に集中できる環境が整ったことは、ITを積極的に教育に活用していく理想の実現に一歩近づいたと言えます」

学校法人 国際基督教大学 大学事務局長 ITセンター長/研究戦略支援センター部長 畠山 珠美 氏
学校法人 国際基督教大学
大学事務局長
ITセンター長/研究戦略支援センター部長
畠山 珠美 氏
学校法人 国際基督教大学 ITセンター 太田 康寛 氏
学校法人 国際基督教大学
ITセンター
太田 康寛 氏

 

導入前の課題

  • 基盤構成の二重化に伴うコストと運用負荷の増加
  • 仮想サーバの容量不足と、増設が複雑なストレージ構成
  • 学内すべての物理サーバの仮想集約を見越した拡張性の高い仮想化基盤の構築

導入効果

  • 二重化環境の解消によるハードウェアコストと運用負荷の軽減
  • HCIの実現によるストレージの冗長性と拡張性の確保
  • ハードウェアの削減による電源コストの削減

学内の物理サーバの仮想集約を見越して拡張性に優れたHCIの導入を決断

分野を越えたリベラルアーツ教育によって、日英バイリンガリズムによる世界基準の「全人教育」を目指す国際基督教大学(以下、ICU)。近年、学校教育における重要性が高まるITのさらなる活用を目指す同学では、学内に設けられたITセンターが中心となって、さまざまな施策が進められています。

その1つが、2011年の東日本大震災を機に導入したVMware vSphereによる仮想化基盤です。ITセンターが管理する授業支援システムや人事システム、財務システムといった各システムは、それまで物理サーバで管理が行われてきました。しかし、教育環境のIT化でシステム数が増加した結果、物理サーバの管理負荷が増大し、ネットワーク環境も複雑化の一途をたどっていました。大学事務局長とITセンター長/研究戦略支援センター部長を兼務する畠山珠美氏は、次のように振り返ります。

「ITが大学教育や学校運営において欠かせない存在となった現在、災害などによるシステム停止は多大な影響を及ぼします。そこで東日本大震災の教訓も踏まえ、vSphereの仮想化環境で管理レベルの向上を図ることにしました」

vSphereの仮想化基盤の導入により、学内に分散していた物理サーバの約6割はITセンターに集約され、またBCP対策として、同一の基盤を学内の別の場所に構築して二重化しました。この施策からは物理サーバのコスト削減や電源のバックアップ体制の強化といったメリットが得られたものの、その後の数年間における運用の中では、新たな運用負荷やコスト面の課題も発生しました。ITセンターの太田康寛氏は、次のように話します。

「基盤の二重化によって冗長性は高まったものの、運用担当者の負荷が高まったことも事実です。しかも、1つの基盤は災害時以外には使われないため、コスト効率が高いとは言えません。また学内には4割近くの物理サーバが残っており、仮想化環境に統合していくことを考えると、サーバーリソースや複雑なFCストレージの増設などの面での不安もありました」

そこで同学は、仮想化基盤のハードウェアが保守切れを迎えるタイミングで、x86サーバにコンピューティング機能とストレージ機能を統合したハイパーコンバージドインフラ(HCI)に移行し、仮想化基盤の冗長性と拡張性を高めることにしました。太田氏は「スモールスタートが可能なHCIなら初期コストを抑えることができ、リソースが不足した場合でもサーバの増設で容易にスケールアウトできることにメリットを感じました」と話します。

ストレージ運用の容易さを評価してVMware vSANのHCIを採用

HCIの具体的な検討を開始したICUでは、まずVMwareのパートナーから提供されているアセスメントプログラム「仮想化健康診断 (vSphere Optimization Assessment。以下、VOA)」を実施して、既存の仮想化環境の可視化と課題の洗い出しを行いました。この結果をもとに、ITベンダーに対しては学内すべての物理サーバの仮想化集約を前提としたサイジングとソリューション提案を要請。最終的に数社の提案の中から、VMware vSANによるHCIを採用しました。

「vSANを選定した最大の理由は、ストレージ運用が容易なことです。従来の共有ストレージでは、構成変更も故障時の対応もすべてベンダー任せでした。vSANなら、vCenter Serverを使って自分たちでストレージの増設や構成変更、障害発生時の対応などが可能になります」(太田氏)

2017年4月にスタートした仮想化基盤の再構築は、4カ月後の8月には無事完了し、運用をスタートしました。移行時には、使われなくなっていた不要なシステムを整理して、当初40台あった仮想マシンを30台まで減らし、さらに仮想マシンの移行にはバックアップアプライアンスを活用することで、既存の構成を変更することなく、新環境にリストアするなどの工夫も行っています。

大学全体の事業計画に合わせた柔軟なインフラの増強が可能に

HCIの導入によって新たに構築されたインフラは、1CPUのESXiサーバ(vSANノード)
4台で構成され、サーバ内蔵のディスクを仮想的に束ねることで共有ストレージとして機能させています。その下には、ストレージ内蔵のバックアップアプライアンスが1台つながるシンプルな構成となっています。

導入後の効果については、定量的な数値は測定していないものの、従来の二重化構成からの変更によって、保守コストや運用工数は確実に削減されています。また、VOAの結果を踏まえたサイジングにより、リソースも最適化されています。機器の統合でラックにも10U近くの空きができ、全体の電源コストも削減される見通しです。

さらに、HCIの導入によって共有ストレージの柔軟な増設が可能になり、事業計画に合わせてインフラの増強ができるようになった点は、経営上の大きな成果と言えます。畠山氏は「ITセンターのスタッフにかかる運用負荷を抑え、大学の未来を作る付加価値の高い業務にリソースを集中できる環境が整ったことは、理想の実現に一歩近づいたと言えます」と、HCIがもたらす効果を高く評価します。

クラウドサービスと連携も視野にITの教育活用の高度化を目指す

今後については、学内の各部署に呼びかけ、個別に運用管理されている物理サーバや新規システムを新たな仮想化基盤に取り込みながら、学内のIT環境の一元化を図っていく方針です。将来的には、仮想化基盤をクラウドサービスとハイブリッドでつなぎ、さまざまなサービスを利用しながら運用の効率化とIT活用の高度化を進めていく構想を描いています。太田氏は「まず今回の要件から外した遠隔バックアップのクラウド化から始めてみて、様子を見ながら既存のサーバ環境のクラウド移行も検討していきます」と展望を語ります。

国内の大学の中でも特に語学教育と教養教育に力を入れ、多様な人材を世界に送り出しているICU。vSANを活用したHCI環境は、ITが不可欠となった大学運営の先駆的なモデルとして、大きな役割を果たしていきます。

図:VMware vSANを使った新たなHCI環境の概要

図:VMware vSANを使った新たなHCI環境の概要


お客様情報

お客様名
学校法人 国際基督教大学
WEBサイト
https://www.icu.ac.jp/
業種
教育
概要
1949年に日本と北米の基督教界の指導者たちによって創立され、1953年4月に開学した教養学部単科大学。基督教の精神に基づき、「国際的社会人としての教養をもって、神と人とに奉仕する有為の人材を養成し、恒久平和の確立に資すること」を目的とする。国際的協力により設置された大学として、国際性への使命(I)、 基督教への使命(C)、学問への使命(U)の3つを掲げて目的の実現に努めている。キャンパスは武蔵野の緑が広がる東京都三鷹市に設置。学部生・大学院生合わせて約3,000名が学ぶ。
導入環境
VMware vSphere、VMware vSAN

※上記は過去にVMware が制作したお客様導入事例の内容を元に作成しております。製品名・お客様の情報等は当時の内容です。

導入事例一覧

このカテゴリのコンテンツ一覧をみる >

RSSを登録して購読する >

ニュースレターを購読する >

関連するコンテンツ

関連するセミナー

関連する資料ダウンロード