IT価値創造塾

VMware®

中堅・中小企業の仮想化からクラウドまでをナビゲートします。

【導入事例】東京都立府中工業高等学校 様

2010/11/01

1生徒への教育機会を最大限増やすため、15教室300台にVMware Horizon Viewを導入し、教室とPCにとらわれない自由なアプリケーション利用を実現

東京都立府中工業高等学校では、一般的な公立高校のIT環境同様、実習室とPC、アプリケーションが結びつき、PCが空いていても、自由にアプリケーションを利用できない状態になっていました。そこで、同校では「VMware Horizon View」を導入、2010年4月段階で15教室300台の仮想デスクトップが稼働しています。これによって、生徒は他の実習室から自由にアプリケーションを利用できるようになり、校内のPCリソースを効率的に活用できる環境を実現しました。府中工業高校では、生徒への教育機会を最大限増やすべく「学校間クラウド」の実現に向け、他校とのITリソースの共有化を呼びかけています。

導入目的

  • 教室やPCにとらわれずに、必要なデスクトップを必要な時に使える環境の構築
  • 同時使用数に合わせたアプリケーションの購入による効率的なライセンス管理
  • PC端末の入れ替えや増設の容易化

導入効果

  • 教室とPCにとらわれない、アプリケーションの自由な利用の実現
  • ライセンスの一元管理により、運用の効率化とライセンス購入を最小限化

物理PCの存在が教育面やシステム運用上の阻害要因に

府中工業高校は1963年に設立された都立の工業高校です。情報技術科1クラス、電気科2クラス、機械科1クラス、工業技術科1クラスの合計4学科・15クラスからなる同校は、東京都教育委員会から「リーディング・テクニカル・ハイスクール」の指定を受け、高度の技術・技能を持つ実践的技術者を育成する学校として、都内に20校ある都立工業高校をリードする役割を果たしています。中でも、1989年に設置された情報技術科を中心に、情報技術教育に力を入れており、都立高校では唯一、教員が分掌する情報管理部を設けて、情報インフラの整備を行っています。

府中工業高校には、CAD実習室、プログラミング実習室、電算機実習室など各科ごとに専門のアプリケーションを搭載したPCを設置した実習室が全部で15教室あります。これらの実習室は従来、各科が管理しており、部屋とPC、アプリケーションが結びついているため、仮にPCが空いていても、他の実習室からは利用できない状況になっていました。また、利用頻度の少ないアプリケーションについても、購入してPCにインストールしておかなければならず、余分なライセンス購入が発生していました。

府中工業高校 情報管理部 岩井 洋人氏は「導入されているアプリケーションはオフィスソフトはもちろんのこと、CAD/CAMやコンピュータグラフィックなど多種多様で、全部で12種類に上ります。そのため、あるPCにインストールされたアプリケーションを使いたいと考えても、そのPCが設置された実習室が授業で使われていると、アプリケーションは使っていなくても、使うことができませんでした。また、各実習室に分散・重複しているPCとアプリケーションの管理は各科に委ねられ、全校レベルでの一元的な管理ができていないという問題もありました」と語ります。

VMware Horizon ViewでPCからアプリケーションを切り離す

そこで、府中工業高校ではPCからアプリケーションを切り離すことで、教室やPCにとらわれずに、必要なPCを必要な時に使える環境を構築すると共に、同時使用数に合わせた形でアプリケーションを導入、余分なライセンス購入をなくし、さらにPCとアプリケーションの一元管理を図ることにしました。府中工業高校 情報管理部 服部 圭市氏は「2008年春に、必要なPC基盤構築のため、校内にワーキンググループが設置されました。情報管理部はIT関連のイベントに出かけたり、エンジニアの方に伺ったりしながら、情報を集め、検討を進めました。そして、更新時期を迎えている3つの実習室から入れ替えること、全体で15教室ある実習室全体で使えること、今後、OSやハードウェアを更新しても使えること、の3つをポイントにして、ネットブート方式や仮想PC方式などいくつかのやり方を比較した結果、最終的に仮想PCをプール化することで決定されました」と説明します。

VMware Horizon Viewで求められるアプリケーションに接続

最大のPointは、コネクションブローカ(VirtualDesktopManager)による仮想デスクトップ接続の振り分けでした。この機能で、生徒が各実習室のPCから仮想サーバ上のアプリケーションを使う時に、アプリケーションごとにプール化された仮想PCから空きのある仮想PCを探し出し、最適なものを割り当てるため、生徒は自由に使いたいアプリケーションを使うことができます。

こうして、2008年9月に導入を決めた府中工業高校では、2008年11月に実際の導入・構築を担当するベンダを選ぶ入札を実施、落札した株式会社NTTデータがVMware Horizon View環境を導入し、2009年1月に3つの実習室の仮想デスクトップ環境が稼働を開始しました。その後、他の実習室の仮想デスクトップへの入れ替えに取り組み、2010年4月段階で15の実習室で300台の仮想デスクトップが使われています。生徒は実習室の各デスクトップPCないしノートPCから6台の物理サーバ上の仮想サーバのWindows XP仮想デスクトップに接続し、必要なデスクトップ環境を使います。

仮想デスクトップ環境の概要図

他校との共同利用を目指し、PC基盤をさらに整備

仮想デスクトップ環境が15実習室に拡大したことにより、府中工業高校ではどこの実習室からでもアプリケーションが利用できるようになり、特に放課後、生徒は使いたいアプリケーションを自由に使っています。また、PCの一斉導入の必要もなくなり、PC端末の入れ替えや増設を必要な時に行うことができるようになりました。

府中工業高校 校長 石井 末勝氏は「私は元々情報技術担当の教師で、20年前に情報技術科を設置した時に、当校に在任していました。10年ぶりに校長として着任して、当時はCADやCGなどの実習室という形で分かれていたのが、自由に使えるようになっているのを見て、画期的なことだと思いました。仮想デスクトップによるPC基盤の構築は思い切ったチャレンジで他校でも導入した例がないので、現在、都立工業高校の校長会で、学校間でアプリケーションを共有して使えるようにしようと積極的にアピールしているところです」と話します。

今回の成果の上に、府中工業高校では同校を拠点として、各工業高校をネットワークで結び、各高校で持っている高価な3次元CAD/CAMや統合開発言語、デジタルデータ作成加工、マルチメディアなどのアプリケーションを他校から利用できるPC基盤の構築を提案しています。これらは各校の既設PCやシンクライアントから簡単にアクセスでき、アプリケーションは各校所有から共同利用になるため、1校の整備費用で複数の学校が使えるようになり、導入コストを削減することができます。そして、どの学校からもPC基盤を利用できるので、すべての学校で同一の支援水準が保たれ、セキュリティも最新の状態で維持されます。

こうした構想のもとに、府中工業高校では今後、仮想デスクトップ1台あたりの使用リソースを絞り込み、より効果的なリソースの使い方を検討していく考えです。それによって、多様なアプリケーションのより効率的な使い方と運用を実現していく計画です。


メッセージ

「当校では、仮想デスクトップによるPC基盤の構築により、各科の垣根を低くして、アプリケーションを自由に使える環境が実現しました。重要なのは、今ある環境のなかで、ひとりでも多くの生徒が有用なアプリケーションに触れる教育機会を最大限に増やすことです。当校ではシステム構築・運用面で様々なノウハウを蓄積していますので、仮想デスクトップ関連で、困ったことがあれば、ぜひとも相談して欲しいと思います」
東京都立府中工業高等学校 校長 石井 末勝氏

「コネクションブローカによる仮想デスクトップの振り分けだけでなく、VMware HAによる高可用性の実現やリンククローンを使ったシステムデータの重複排除によるストレージ占有量の削減はシステムの運用に様々なメリットがあります。この仮想デスクトップ環境で地方自治体と学校を連携するなど「学校間クラウド」を実現することで、ITリソースを効率的に活用し、多くの生徒が多様のアプリケーションに触れる機会を増やすことが可能になります」東京都立府中工業高等学校 情報管理部 服部 圭市氏

 

※上記は過去にVMware が制作したお客様導入事例の内容を元に作成しております。製品名・お客様の情報等は当時の内容です。

導入事例一覧

このカテゴリのコンテンツ一覧をみる >

RSSを登録して購読する >

ニュースレターを購読する >

関連するコンテンツ

関連する資料ダウンロード